GANGSTER like a MOVIE STAR
2008年10月10日 映画今日は『アメリカン・ギャングスター』やで。チラっと社会派の実話もん。
ギャング/マフィアもんは昔好きだったけどね。久し振りに観たが良かった。二時間半は長かったけどペロッっとイケちゃったあたり、やっぱ好きなジャンルだと「入り」がちゃいまんな、といった感じ。もとが実話だっつーことで世界ふしぎ発見的な面白さもある。当時感を出すためでしょうが全編を通しての褐色トーンも煙たい感じもよろしいわ。
それと、さすがRZAが噛んでるだけあるのか音も好み。ニクソンの演説に合わせた?エンディングのPEとか遊びもニヤっとしてしまう。RZAは出演もしてて昔の話なのに腕のウータンのタトゥーおもくそ映っててワロタ。
あとCOMMONも出てる。みんなビジュアル当時仕様にしてんのにおもくそスキンヘッドで。まーあの人は地顔がシブいからイイよね。「スモーキン・エース」でもシブかったけど、相変わらず台詞は少ない…さては、ヘタだな?(笑)
印象的な台詞も多かった。
「ニュージャージーの警官はアタマおかしいんだよ。なんてったってバッドガイズを逮捕するってんだからな」
「マフィア連中が百年かかって出来ないことを黒人ごときに出来るわきゃねーだろ!」
「十二の時、ツレがショットガン口に突っ込まれて歯ぁバキバキんなった。そん時からそれが俺の現実だッ!」
などなど。
とまあそんな感じだが、俺的にちょっとダメだったのが目玉のはずのキャストかな。
デンゼル氏は善人顔やん?ギャングスターなのにビジネスマンにしか見えないスーツチョイスがハマりすぎなのは、マフィアが百年かかっても出来なかったビジネスモデル構築に成功した人物像に沿っているが、その側面があまりに完璧すぎて、人を燃やしたり昼間のストリートで人のドタマぶっぱなすイケイケな裏の顔に凄みが出てへんのよなあ。
ラッセル氏は家庭を顧みない仕事の鬼で、パブリックスピーキングが苦手なのに司法試験のため勉強を頑張りながらも離婚調停中、ってあんた忙し過ぎるやろ。おまけに賄賂を受け取らずに署内で孤立する堅物のくせに裁判で自分についた美人弁護士とファックかますわ休日にマフィアの友人と野球を楽しむわ。んで腕力勝負系のルックスやん?なーんかイメージ合わんのよ。
その、ある意味リアルなギャップがキモだったのかも知らんが、スローな展開で人物像を丁寧に描いてるだけに重厚感を削いでしまってる感じがするなあ。あと、デンゼル氏タイーホ時、音楽にアレ使うぐらいなら、できたら--加藤連行@金八先生--BGM「世情」by中島みゆき--みたいな感情ゆさぶるシーンにして欲しかった(笑)のと、もしくはその後の取調室での対峙シーンで緊張感MAXにするとか、その後の展開にもう二、三歩上のカタルシスが欲しかった。
あ、あとキウェテル・イジョフォー、キンキーブーツ以来けっこう出始めてるけど、今回「トゥモローワールド」ん時よりも脇に下がっててがっかりだった。
いや、俺のいやらしい性格でケチばっかつけてるように見えますけど、面白かったスよ(笑)☆☆☆で。
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