冒険家な少年らの正念場 vol.1
2009年2月4日 映画「20世紀少年」第一章観了
んー、まあまあ楽しめたが、残念ながら俺的にマイナススタートだった。原作ファンを裏切らないために原作原理主義で完コピしたという堤監督が悪いのか、日テレが悪いのかはわからん。確かに原作そっくりのキャラで俺も掴まれたし、要所ではコマ割り(アングル)からキャラ配置までコピーされてるが、そっちに神経使いすぎてないかい?やっぱ画を実写にして動かしちまえば別物だわ。ファンとまではいかない原作既読者の俺でもそういう印象だったので、コミック原作の実写映画化って難しいんだなぁ。って感じか。まったくの別物と意識して観始めたけど、観れば観るほど原作の評価が上がってしまう結果に。
一番ダメだったのは「何を描きたいのか」が散漫になってしまってることだ。二十二+二冊もある原作、どの部分をよりクローズアップするかって注目したのに、コミックではたしか五巻までの内容を単純にストーリーをなぞるだけで詰め込み急いだ浅い描き方しかできてない。一番長い第二章なんかどうなっちまうんだと不安。まあ観ちゃったんで第三章まで観ますけども。
原作の第一章だけで言うなら俺のフェイバリットシーンは、少年ケンヂがヤン坊マー坊に挑む時、オッチョが駆け付けるエピソードにリンクして、現代ケンヂのピンチにもやっぱりオッチョが来てくれた、という変わらぬ友情を描いた胸が熱くなるシーンだが・・・やはり展開を急ぐ映画版では各キャラの掘り下げが浅く、盛り上がらなかった。それに今の子役に総中流時代・七十年代当時の総あばれはっちゃくなガキどもが持ってた熱っぽいところの表現は無理だってこと。加えてノスタルジック表現がインスタントすぎてダメダメ。このあたりはホント残念。
あと、煮え切らないケンヂに尺とりすぎ。唐沢の演技、特にギター演奏なんぞ、そんなに見たいものではない。
んで、ともだちの恐ろしさがまるで伝わってこない。他を削ってもこの尺は必要だろうが。
配役、研ナオコと竹中直人は悪ノリ感が出てイヤだった。
しかしソレなりに良かったシーンもあるよ。ラーメンの湯気とか(笑)、チョーさんがゴリさんてのもイイし、ウィルスで血がブシャアアアのシーンとか巨大ロボもまあまあ。第二、第三章と完全にSFの世界へと進むが、そっち方面の表現・効果はその調子で頑張ってほしい。
つーか俺、しっかりファン目線になってしもうとるがな(笑)やはり映画と原作なら原作オススメ。
とまあ第一印象はこんな感じだな。さて・・・(以下ネタバレあり注意)
第一章を観終えて、気になることがある。秘密基地オリジナルメンバー中の、コンチとケロヨンの存在感がまったく無かったことだ。これじゃあ第三章は??「誰だぁこいつ!」ってならないか?このカラミのエピソードはカットか?と思ったのだが、なんかテレビで「もう一つの第一章」とかやってたらしいな。伏線の回収用みたく補足シーンがいっぱいあったらしい。日テレめ・・・
第二章も原作通り進行するなら、かなりの部分が削られそうだが、ともだちの正体は明かすんだろ?ソコまで急ぐために同窓会でヤマネを出したんだよな?だったらサダキヨ関連のシーンはヘタすりゃ無いな。トヨタ2000GTってありえねーもんなぁ。観たかったが・・・
そしてオッチョ、後にハルク・ホーガンと呼ばれる彼、トヨエツでOK?(笑)タイ時代のエピソードが端折られたが、第三章のあの場面で息子が回想されなければ重厚感を損なうぞ。そこもカットか・・・
マルオはイイね。少年時代〜大人まで石ちゃんがハマってる。原作第二章では俺のフェイバリットキャラになっただけに、次作に期待。ヤン坊マー坊もハマり具合では負けてないが、第三章では特殊メイクでもするのか?まさかカットか・・・となると完成型のアレもカット?
第二章からの春波夫、古田新太は期待大。なんせ第三章のフェイバリットシーンは焼き鳥屋だからだ。まあビリー役が高橋幸宏ってことで、その後のフェスのシーンは期待できそうにないが・・・
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