片手間シネマ vol.5
2009年8月29日 映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」☆☆★
老人の姿で生まれ、老いるほどに身体は若返っていくというファンタジックな男の一代記。観はじめたらいきなりケイト・ブランシェットが今際の際で語り出すので、フォレスト・ガンプをタイタニック方式でどうぞ、みたいな感じなのかな−と思いながら観ていたら、まあ、だいたいそうだった(笑)。ベンジャミンは特異体質の他に特別な能力など無くて、時代の中で普通に運命を受け止めながら生きていく。その様を淡々と観るだけなんだが、特に前半は彼の人生に関わる人たちが魅力的で退屈はしなかった。後半になるにつれ急ぎ足になるが「うん、まぁそうなるかぁ。しゃあないかなぁ」的せつなさ度合いが高まり、それなりの収束感もあってグッドだった。外見こどもなのに認知症ってこれ、人生だよなぁと、僭越ながら。
あ、「4400」のリチャードが出てた。
「クラッシュ」☆☆★
100円なので。人種差別というものを、俺は今までリアルに感じた経験も無いのでイマイチ現実的に受け止められないけど、多種多様な人種が袖すりあう中で、本音でぶつかりあったり押し殺したりする各登場人物の感情がうねる様を、テンポよく、表情中心のアングルで描いてて、好きなジャンルでは無かったけど一気に観れてしまった。前半にアラを見せる人物と徐々に出していく人々との描き分けというか、キャラクター配置に良く出来てる感があって、「面白かった」というのとはちょっと違うが、観終わった後の余韻というものを感じることが出来た。
あ、「ソウ3」の女医さんと「プリズンブレイク」のマホーンが出てた。
「ガタカ」☆☆★
これも100円。近未来の設定だけど、科学の進歩と反比例するかのような社会構造の退行を象徴してか、ビジュアルは一貫してレトロ・フューチャ−・クラシック。これが非常に良い。軸は人間ドラマだったが、いわば「限界への挑戦」というものかな?ひたむきに自身の存在意義を求める主人公には、なんか感情移入してしまう引力がある。その辺の象徴となるチキン・スウィムのシーンも良かったし、被差別側だけでなくジュード・ロウも良かった。なんと言っても検査する人ね。あの人との最後の絡みが有ると無いとでは随分印象も違ってただろうな。
あ、「ボーンズ」の人が出てた。
「アドレナリン」☆★★
アドレナリンを出し続けな死んでまう薬ってなんなん?とか疑問に思ってる暇もないノンストップアクション。まあとにかく忙しかった。「んなアホな」連発だけど所々笑えてなかなか楽しく観れた。まあ編集での効果もあるだろうがジェイスン(ジェイソン?)・ステイサムのキレのある動きも良かったよ。しかしジェイスン肩すげーなと思ってたら飛込み(水泳)の英国代表だったんだってな。ちょっとスカイアクションがアレすぎたのもあって無☆だったんだけど、続編あるんかいな、んなアホな。ってワケで加点。
「アイズ」☆★★
ジェシカたんのホラー寄りサスペンス。リメイクでオリジナルは香港なんだが、角膜を移植した人が角膜提供者の霊感(予知能力?)を受け継ぐってのは大昔に手塚治虫大先生が描いてますな。まあ元の元はタイで角膜移植で視力を取り戻した少女が一週間後に自殺した事件だって。まあ近年になって取り沙汰される臓器移植した人が提供者の趣味嗜好を受け継ぐ、なんてネタは劇中にもちょこっと出てきます。ちょっとだけセクシーシーンもあるけど萌え度低し、ホラーと言えど恐怖度低し。ちょっと中途半端だったかな。
「犬と私の10の約束」☆★★
ついに観た。広く知られてる犬の十戒にインスパイアされた話。ナチュラルな演出をキープするためか、悪者を登場させないためか、ちょっと展開に無理がありすぎる。でもま、ソックスの最期っつーのはどうしてもウルってまう。それだけのためのお話でしょうよ。俺的には「いぬのえいが」内のマリモを超えてない。
あ、犬泉くんも出てた。
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「感染列島」「Mr.ブルックス」、無☆。 もうちょっと100円100選のっかろうか。。
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