THE MAKING OF THE KING
 
『THIS IS IT』 観了

おそらく「本番」が存在したとしたら、その価値を知ることはなかった。皮肉やね。そんで、おそらくDVD特典か何かでファンだけが入手できたはずのこの映像集を、「本番」の観客の何百倍もの人間に今、観られているワケだな。これも皮肉。

でも、商売云々も含めて、そんなネガティブな見方(カネ払ってまでそんな見方する人いないと思うけどw)なんぞ冒頭の五分かそこらでブッ飛んでしまう。

本作は、ドキュメンタリーとして真面目に評価するのがアホらしくて、少なくとも俺にとってはひたすらマイケル・ジャクソンらのパフォーマンスに浸るための映像集だった。ハイクラス・エンターテインメント・メイキング映像集だった。リハを大々的に公開されることはマイケル・ジャクソンにとって不本意だったかもしれないが、リハの映像だからこそ真摯でひたむきな人柄が浮き彫りにされて(情熱大陸的に、と書けば安っぽくなるけどw)、確実に彼がキングであったことを証明してるようだったよ。

つか。アレで五十歳てマジなのか。信じられん動きだ。ロンドン公演が決まった時も、正直「結局やらねんだろな」と思ってたことを詫びたい気持ちっす。冒頭の、世界中から集まりオーディションを通過できたダンサーたちの、喜びの涙をこらえながらインタビューに答える様子と中盤の「Smooth Criminal」で泣きそうになった。

自分と同時に周囲の人たちもみんな輝かせよう、ファンに今までで最高のショーを届けよう、というハイレベルなショーマンシップは、おそらく一流と呼ばれる人なら皆持ってるモンでしょう。でもキングのそれを実際に見せつけられると「これはズルイなあ」と思う以上に、確実に伝説のショーになってたであろうと思えるだけに、ふと現実に戻った時、マイケル・ジャクソンがこの世に居ないことを改めて残念に思った。

あと、思いのほか館内が寒くて鳥肌がたつたび「どっちだ?」と思ってしまうのも残念だったw

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