『重力ピエロ』読了
そんなのばっか選んでるつもりはない。しかしまた連続婦女暴行事件を起因とするアレコレなストーリー・・・最近こんなんばっかなのか?あまり威張れたもんじゃないが、書店で平積みになってるのをチェケったあとに古本屋で購入してたらこんな感じに。。汁
まあそれはそれとして面白かった。んで伊坂幸太郎という作家さんについて、二作しか読んでないのに、オリジナリティやクリエイティビティというか編集能力だよねえ、と失礼きわまりない誤解をしている。
主な登場人物はとある兄弟と近しい数人、基本は兄の目線でツッコミ主体の会話中心に話は進むのだが、およそ五割以上がウンチク、もしくは偉人とか映画からの引用という(笑)でもそれってなんか人の会話としてリアルかな、と。頭んなかで人物像がすぐできて、すぐ入れたし、たぶん男性向き?なのかな。こういうの。男ってウンチクとか好きやからね(さんま的決めつけ)。まソレひとつひとつが的確かつ意味を持ってて後々つながってくるので、作るほうはめっちゃ大変やったやろなと思うしソコが一番すごいなと思ったとこだけど。
それに重みある題材の事件についても、怒りや重圧、ジレンマなど爆発させてもしかたない環境に置かれながらそれを見せない人々の描写(ややこしい)や語り口はライトで、結局そこに向かって帰着するのをわかりつつ読ませるって巧いなあと思った。
決着のつけかたは俺的にちょっとアレなんだけど、ここ最近に読んだ報復物(←こういう言い方がすでにネタバレ)の中では一番よかったっす。
しかし兄のキャラクター、好きだなあ。映画版では加瀬亮が演ってるのか。ハマってるな。あと黒澤さんのキャラクターもすごく良かった。DVD観よかな。つか映画原作ばっか読んでるな俺。
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